Materialityマテリアリティ
マテリアリティについて
当社グループは、パーパスおよび事業戦略に沿った企業の中長期的な価値創造において、大きな影響を及ぼす重要課題であるマテリアリティを特定しました。
また特定した4つのマテリアリティに取り組みテーマを紐づけて、機会創出とリスクマネジメントの双方に取り組むことを重視し、下記構造化を行いました。
マテリアリティは二部構成となっており、「安全や安心を守る事業基盤」「透明性の高い組織」をビジネスの土台とし、「労働市場の持続可能性への貢献」「キャリア形成とライフプランの両立支援」に取り組むことで、価値創出を目指します。
特定プロセス
特定にあたっては、当社グループだけではなくステークホルダーの視点も重視しました。 以下のSTEP1~3のプロセスで、国内外フレームワークを参照した課題候補の選出から、経営層へのヒアリング、有識者とのダイアログや従業員サーベイなどを通じて課題の絞り込みを行いました。
STEP1: 課題候補のテーマ選出
持続的な成長を考える上で考慮すべき課題となり得る要素(候補テーマ)を、国際的なフレームワーク(GRIスタンダード、SASB、SDGs)をベースとして、主要なESG評価機関の調査項目および当社独自のパーパス等も考慮して17個の候補テーマを選出。
STEP2: 自社に影響が大きい課題への絞り込み
STEP1で選出された候補テーマについて、社内外のステークホルダーからの意見を基に評価し、自社に影響が大きい課題への絞り込みを実施。 社内においては経営層へのヒアリングや従業員サーベイを実施し、社外においては社外有識者とのダイアログを実施。
経営層ヒアリングは、代表者を含む常勤取締役に加え、持株会社の執行役員と主要なグループ会社の社長を対象に含め、事務局作成の候補テーマの中での重要度についてヒアリング。
また、社外有識者と、経営層ヒアリング同様に候補テーマの中での重要度についてダイアログを実施。
さらに、従業員サーベイでは、人事部による従業員サーベイ時に人材サービスの事業において重要と考える項目の調査を実施。
これらの結果から大きな課題となり得る事項の絞り込みを行いました。
有識者ダイアログによるコメント(一部抜粋)
マテリアリティ特定においては、ステークホルダーの代表として幅広い知見を持つ有識者とのダイアログを実施しました。 当社グループが社会において期待される役割や貢献すべき社会課題について、ご意見をいただきました。
埼玉工業大学 情報社会学科 教授 林信義氏
質と量に関する(パーパスに紐づく)扉があるとするならば、 「量」は雇用機会を幅広く提供していくことだと言える。 今の日本の労働市場では、女性の活躍以外にも、今後は高齢者や外国籍人材へも雇用機会を提供していくことが期待される。
一方、「質」は研修と教育から始まり、キャリア支援を受けながらキャリアパスを提示してもらうことで、それに合わせたステップアップをしていく。 その流れで従業員エンゲージメントが高まり、結果的に単価がアップし、利益の創出に繋がると考えられる。

HRガバナンス・リーダーズ株式会社 パートナー 神山直樹氏
教育・研修の投資額や時間は KPI として示しやすく多くの企業が公表しているが、日本社会において仕事のやりがいが問われている今、そこだけで勝負するのではなく、オープンアップグループの特徴であるパーパスや<オープンアップ・パーパス・インデックス(OPI)>を打ち出した方が良いと思う。
イノベーションを生んだり地域を活性化させたりする時には、私企業一社でできることは限られてくる。社会に大きなインパクトを及ぼすために、パートナーシップによる事業の共創という点で、パートナリングを模索していくことは重要だと考える。

マテリアリティマトリックス
マテリアリティ候補17個中、5個の課題(Tier1)が社内外の両方より重要度が高く、他3個(Tier2)が社内・社外のいずれか片方からの重要度が高い課題と評価されました。
マテリアリティマトリックス
以上のプロセスを通じ、重要度が高い候補テーマ最終版を抽出。
候補テーマ最終版については、右下記に分類。
重要度が高いマテリアリティ候補テーマ
最終版
Tier 1 | No.3 | 労働安全衛生の徹底 |
---|---|---|
No.5 | ワークライフバランスの推進 | |
No.7 | やりがいにつながる仕事の提供 | |
No.8 | 研修と教育を通じた人材開発 | |
No.14 | グループ経営でのガバナンス、リスクマネジメント、コンプライアンスの徹底 | |
Tier 2 | No.6 | ダイバーシティ&インクルージョンの推進 |
No.10 | 情報セキュリティの確保とプライバシーの保護 | |
No.11 | 社会との共生 |
Tier 1 | 自社(社内)、ステークホルダー(社外)の "両方"から特に重要度が高いと評価(5テーマ) |
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Tier 2 | 自社(社内)、ステークホルダー(社外)の "どちらか"から特に重要度が高いと評価(3テーマ) |
STEP3: 課題候補のテーマ選出
抽出された優先度が高い候補テーマ最終版を基にマテリアリティの最終ドラフトを作成し、経営会議にてワークショップでの議論と設定、取締役会での確認を経て、特定しました。